秋の紅葉真っ盛り。いよいよ冬の足音が聞こえてきました。お客様の数もぐっと減り静かな徳沢です。

私も指折り子供たちに会える冬も楽しみにしているのですが、年に1回は、若女将なしで私と娘と息子で徳沢で過ごす日を作っています。

先日、子供2人を呼び3人で徳沢生活をしました。

来る前から、久しぶりに母親から離れて自由に過ごせることを楽しみな娘。
母親から離れるのが不安でしょうがない息子。

いい時間です。

お母さんがいないから何をしたいだの、何を見たいだの要望は多岐に渡ります。

「パパ。どんな動物に会える?」

「キツネ、カモシカ、熊、ウサギなどいっぱいいるよ。猿が出たら追っ払ってね」

やはり子供。動物が見たいみたいです。

半年ここで暮らしていますが、猿と鴨以外の動物を目撃するのは容易いことではありません。でも、親心に何か見せてあげたい気持ちも…。

私の寝室で遊んでいると、窓を覗いていた娘が。

「パパ。鴨さんがいっぱいいる。」

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最低限の鴨の登場にホッとします。

「パパ。きつねさんも出てきたよ。」

きつね?上高地には住んでいますが、なかなか目撃しません。半信半疑で覗いてみると…

いました。

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鴨を狙いにきつねが出てきました。構えるきつね。

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なんとも珍しい光景です。

二人とも大声で叫びます。

「鴨さん逃げて。きつねきつね」

もう二人とも釘付けです。私も野生の狩りをみるのは初めてです。

死闘を繰り広げること10分。今回は娘たちを味方に着けた鴨の勝利。

諦めたきつね。動物たちを見せてあげられ、安堵の私。

「パパ。心配して、タヌキさんも出てきたよ〜」

流石にタヌキまでは…。

いました!

なぜ?

きつねの隣にはタヌキ。

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(あまりに驚いてぶれてしまっていますが)

なぜ?

とても不思議な光景です。

優雅に泳ぐ鴨。

諦めたきつね。

それを励ますタヌキ。

奇跡としかいいようのないスリーショット。

最後は私が一番興奮してました。

二人とも幼稚園で、大喜びでこの事を話すと思います。

誰も信じないかもしれませんが…。