ニリンソウシーズンも終わり、山芍薬や羅生門カズラなど華やかな季節です。

さて、山小屋で働くスタッフたちってどんな人がいるか、結構お客様は気になるみたいです。

手前味噌になりますが、うちのスタッフたちはよくお客様に褒められます。若いのに生き生き働いて笑顔が素晴らしいなど嬉しい言葉を頂きます。

人見知りの私や吠えまくる女将が表に出るより、笑顔いっぱいのスタッフが出た方がよい場面が多々あります。

当園は、毎年平均すると20歳後半から30歳前半と、上高地の中でも特に青春真っ只中の若いスタッフが多く働いています。

これは、不便なところで働いてみたいけど、不便過ぎるのは嫌。最低限携帯の電波は届かないと…。など、徳沢は今の若者のニーズに丁度いいのかもしれません。

ただ、若者ばかりでもチームとしてのバランスは悪く、経験を積んだアラフォー、アラフィフの包容力や適応力に助けられる場面も多々あります。

 

なかなか皆様の前に出ることの少ないおじさんスタッフの宮さん。

今年、孫も出来た新人です。

先日、女将に

「ここに来て、やはり体力的には大変です。でも、精神的には本当に解放されました」

と少年のような笑顔で話していたのを聞いて、何を思っているのか聞いてみたくなりました。

 

<岩魚職人>

植村直己著、「青春を山に賭けて」にあこがれ、若かりし頃、山の世界に没頭してきました。

社会人となり仕事の方に生活が変遷し、50代後半となり、やはり自然の中に入りたく全てを切り徳澤園に入りました。

 

営業の仕事から、いきなり岩魚職人へと変わり、毎日岩魚との格闘!

 

美味しい岩魚をいかに提供させていただくか日々、伺いあっています。

徳澤園より、前穂、北尾根、明神岳の絶景に癒されながら、過去の登山ルートを振り返り

夜は満天の星空をながめ最後の青春を味わっています。

宮瀧

 

色々と派手に着飾ることが多い当園ですが、宮さん以外にも沢山の真面目なスタッフたちが皆さんの見えないところで真面目に働いてくれています。

陰で支える人が暗ければ暗いほど、表に出る子達がさらに輝ける。

そんな彼等がいるからこそ、見た目だけの宿にならずにいるというのも私自身が重々承知しています。