みちくさブログ

上高地 徳澤園のブログ

Page 2 of 42

山小屋

松本もコートが手放せなくなり冬を迎えています。

実は今年は一週間に二回ほどまだ徳沢に通っています。

%e5%a4%a7%e6%ad%a3%e6%b1%a0

というのも極寒の徳沢でまだ工事をしています。

上高地。

河童橋周辺は高級ホテルが立ち並び、値段が高いホテルが人気です。

当園を流れに乗るべく近年洋室をリニューアルしたりもしました。

お陰さまで洋室は人気のお部屋になりました。

ただ、上高地はそもそも登山基地として登山者に育てて頂いたということを常々社長は言います。

登山は趣味。何度も足を運んでもらわなければいけないから、リーズナブルで快適で気楽な相部屋が必要と女将は言います。

私も上高地に戻り10年以上がたち、お客様とたくさん話し、時にはお客様のひそひそ話にまで耳を澄ましました。

来年は相部屋をリニューアルします。

相部屋。

今の世の中で相部屋を探す方が大変です。最近はご夫婦でも別々でお部屋を取れますか?という質問さえ受けます。

相部屋が嫌で登山をしない人も実はたくさんいます。(特にはじめての登山で富士山に登った人。富士山の相部屋というか山小屋で散々な目にあってしまい…)

私も出来たら個室があれば個室を利用します。

そんな、生の意見を10年以上意識しながら考えながら聞いてきました。

山なんだからしょうがない。と片付けてしまえばそれまでなのですが、今の当園の立地、求められるもの、客層から考えたら最も真剣に向き合わなければならないものでした。

相部屋を嫌がる理由。

男性と一緒の空間で寝るのが抵抗がある。

イビキがうるさい。

暑い。(これはお客様は寒さ対策はしてこられていますが暑さ対策はされていません。寒いというクレームはありませんが、たくさん人が入るので暑いというクレームはよくあります)

二段ベッドタイプだとはしごを使うのが嫌だ。

寝付きの悪い人が夜中まで携帯をいじっているのでその光で寝れない。

そもそも知らない人が仕切りもない隣で寝ているのが嫌だ!

挙げればきりが無いのですがこのような意見は当園だからというわけではなく、山小屋全てに共通した声です。

理由は、相部屋だから。

そんな意見をなるべく解消する相部屋を作ろうとしています。

たくさんの旅館やホテルを見てきました。海外でも研修してきました。

一番参考になったのはやはりカプセルホテル。日本の新しい文化ですし海外からも注目されている業態です。

そして、飛行機のビジネスクラス。これは、まさに悩みが一緒で狭い空間で長い時間快適に過ごしてもらわなければならない。もちろんすぐ隣には他人が寝ている。とまさに山小屋の相部屋と同じ状況です。

新しい相部屋の特徴。

一人一人のボックスタイプになり、仕切りで隣の方と隔離されています。大きさは横幅約1m。縦2.2mとかなりゆったりしています。

二段ベッドタイプで上の段の方もいますが、はしごを使わず全て上段専用の階段をつけました。

相部屋のお客様にはイビキ対策として耳栓。光対策としてアイマスクがつきます。

空調を整える予定です。

部屋の雰囲気は決まっていますがこれはもう少し完成が近づいたらお見せします。いつも通り無駄にこだわってみました…。

山小屋なのにここまでしてもという格闘がありましたが、近年の山岳事故なんかは疲労から起こりうる事故もあります。

当園は翌日、日本を代表する山を目指す方々がお泊まりになります。日帰りで高尾山に行くのとは違います。

ゆっくり体を休め万全な体制で翌日に備える。

雨が降ってしまったら近代山小屋という文化を楽しんでもらう。

ここ数年で一番のチャレンジですが皆様に受け入れてもらえるように気合いを入れて最高の相部屋を作ってみます!

下山してやっと生活のリズムが出てきました。

実は先日までスタッフ達と研修旅行に行ってきました。(その報告は後にします。)

実はまだ徳沢に通ってます。というのも来期に向けた工事真っ最中でして職人さんたちが頑張ってくれています。

まずは厨房。なかなかお客様の目に触れることもない場所ですが、当園の屋台骨です。

昔よりスタッフも増え手狭になってきています。ただ、上高地は商売面積を増やすことが出来ませんのでより効率的に動けるように改装しています。使いはじめて20年近くたちますので痛みも激しくなっていました。

厨房こそシーズン中に止めることが出来ませんのでこの時期の工事になります。

もう一ヶ所。

相部屋を改装しています。こちらも詳細は後ほど。ただ、前回の新相部屋カラマツを越えるように、今までお客様から指摘されたものを取り入れ、革新的な相部屋を作成しています。

松本事務所では、季節外れの雪の中、来期の野沢菜チャーハン用の漬物を、スタッフたちが漬けています。

%e9%87%8e%e6%b2%a2%e8%8f%9c

女将の指導の元、若いスタッフ達が伝授され、刈り入れから洗い。切る。漬ける。その量、野沢菜100キロ…。とんでもない量です。

11月はまだまだやることいっぱいです。

PV

半分のスタッフは下山しましたが、来年も当園で一緒に働くスタッフたちは後片付けに追われています。

今日は一日雪・・・。

シーズンが終わった初日から雪と絶妙なタイミングでしたが、片付けは大変です。

さて、今年も多くの方にお越しいただきました。日本各地からはもちろん世界各国の方が上高地訪れています。10月だけでも当園を御利用になった外国人は20か国以上になります。

インターネットの普及によりどの観光地も旅館もホームページを持っています。

ただ、ホームページが当たり前過ぎて、逆にホームページがあるんだけど見るのが面倒くさい。説明は読まない。など、ユーザーにきちんと情報が伝わらないことも多々あります。

私も、ホームページでいろいろな宿を調べますが、それをパッと見ただけでは、北海道の宿なのか九州の宿なのかの区別すらつきません。

外国人も増え、ネットの文字と写真だけではきちんと情報が伝えるのに限界を感じていました。

そんなこともあり、実は今年徳澤園のオリジナルプロモーションビデオを作成していました。

当初、夏までに完成し披露する予定でしたが、相変わらずのこだわり。というかわがままでこのシーズン終了にプロモーションビデオが完成。

ここまで遅くなったのだから、スタッフとのお別れ会でサプライズ披露しました。

スタッフの間ではとても好評です。

当園がどういうところで、何をして、何にこだわって、どういう気持ちなのかをまとめたPVです。

伝えたいことが多すぎて少しばかり文字は多いのですが、若女将の渾身の詩と共にお楽しみください。

プロモーションビデオはこちら

先手

シーズンが終わり、いつもの業者さんたちによる手際のいい作業で小屋締めも終わりました。

まだ、改装中で職人さんたちの出入りはありますが、私たちはそれぞれの場所に下山しました。

小屋締め終盤になるといつもの淋しさに包まれます。

一緒に最後まで作業していたスタッフたちも同じ気持ちで、5ヶ月後、変わらぬ姿で再会できるよう心を込めて作業していました。

1

久しぶりの我が家。

大歓声で子供たちに迎えられました。

「もうずっと一緒に暮らせる?」

という娘の言葉に心打たれます。

しかし、若女将にとったらここから最盛期スタート。

手のかかる子供二人に加え、もっと手のかかる大きな子供が帰ってきました。

整理整頓好きな若女将。相変わらず私の部屋は完璧な状態になっていました。

例年ですと、二日もすれば山から持ち帰った荷物で見るも無惨な状態になるのですが…。

今年は先手を打たれていました。

部屋に置かれた…。

2

山から持ち帰った大量の荷物…。

取り敢えず車から下ろすのを三日ほど待とうかと思ってます…。

冬の生活がスタートしました。

追伸
来週から来期も一緒働いてくれるスタッフたちと恒例の研修旅行に行ってきます。今年は、スコットランドとイギリスに行ってきます。

また、後日報告いたします。

終了

ついに今シーズンの営業が終了しました。

皆さんのご愛顧本当にありがとうございました。

毎年のことですが、色んなドラマ、事件、驚き、喜びがあるシーズンでした。

スタッフたちも皆、下界に降りれる喜びとここを離れる淋しさとが交差する表情をしています。

先日、お別れ会をしたのですが、泣いて、笑って、踊っての感情むき出しのお別れ会になりました。

今年のメンバーの印象は、とても心温かい子ばかりでした。ミスもしましたし、よく怒られました。ただ、素直なのでよく反省もしてくれました。

気持ちよくシーズンを過ごせて感謝しています。

_20161102_190917

さて、来年に向けて工事も始まってます。

dsc_0591

詳しくは追って発表しますが、来年は大掛かりな改装です。

ポイントネタを少しだけ…

サバンナ。
ナショナルパーク。
階段。

わかりますか?

来年も皆様に笑顔でお帰りいただけるようにがんばります。

堂々と

長い間の労いとそれに続く次世代の若き木々の成長を願い、穂高神社の神主さんに祈祷して頂きました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

そして、秋晴れの清々しい佳き日。

当園前のかつらの木の伐採を行いました。

淋しさと感謝でいっぱいです。

写真はまだ撮れません。というかそういう気分になりませんでした。

ただ、隣に立つ子孫の木々は、親の影に隠れ弱々しいと思っていましたが、親がいなくなりよく見てみると想像よりずっと立派に堂々としていました。いつか徳沢の名物になると確信しました。

お悔み

現代女性登山の象徴である田部井淳子さんの突然の悲報にただただ悲しんでおります。

北アルプスにお越しいただく度に当園を御利用いただき、家族同士でお付き合いさせていただいておりました。

明るい人柄とユーモアたっぷりの話術。地元福島を復興させたいという強い信念。

人気者になっても奢ることもなく、女将を見つけては

「かーちゃんのご飯今年も食べに来たよ」

とご主人の政伸さんと仲良く入ってくる姿を思い出します。

最後にお会いしたのは、今年7月。私の弟の結婚式に、忙しいスケジュールを調整し駆けつけてくれました。

病気を感じさせない田部井さん独特の柔らかく大きなオーラを感じた時は家族で安心していました。

私たちはいつまでも北アルプスで田部井さんのお帰りをお待ちしています。

心よりご冥福をお祈りいたします。

若旦那

3ショット

秋の紅葉真っ盛り。いよいよ冬の足音が聞こえてきました。お客様の数もぐっと減り静かな徳沢です。

私も指折り子供たちに会える冬も楽しみにしているのですが、年に1回は、若女将なしで私と娘と息子で徳沢で過ごす日を作っています。

先日、子供2人を呼び3人で徳沢生活をしました。

来る前から、久しぶりに母親から離れて自由に過ごせることを楽しみな娘。
母親から離れるのが不安でしょうがない息子。

いい時間です。

お母さんがいないから何をしたいだの、何を見たいだの要望は多岐に渡ります。

「パパ。どんな動物に会える?」

「キツネ、カモシカ、熊、ウサギなどいっぱいいるよ。猿が出たら追っ払ってね」

やはり子供。動物が見たいみたいです。

半年ここで暮らしていますが、猿と鴨以外の動物を目撃するのは容易いことではありません。でも、親心に何か見せてあげたい気持ちも…。

私の寝室で遊んでいると、窓を覗いていた娘が。

「パパ。鴨さんがいっぱいいる。」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

最低限の鴨の登場にホッとします。

「パパ。きつねさんも出てきたよ。」

きつね?上高地には住んでいますが、なかなか目撃しません。半信半疑で覗いてみると…

いました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

鴨を狙いにきつねが出てきました。構えるきつね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

なんとも珍しい光景です。

二人とも大声で叫びます。

「鴨さん逃げて。きつねきつね」

もう二人とも釘付けです。私も野生の狩りをみるのは初めてです。

死闘を繰り広げること10分。今回は娘たちを味方に着けた鴨の勝利。

諦めたきつね。動物たちを見せてあげられ、安堵の私。

「パパ。心配して、タヌキさんも出てきたよ〜」

流石にタヌキまでは…。

いました!

なぜ?

きつねの隣にはタヌキ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
(あまりに驚いてぶれてしまっていますが)

なぜ?

とても不思議な光景です。

優雅に泳ぐ鴨。

諦めたきつね。

それを励ますタヌキ。

奇跡としかいいようのないスリーショット。

最後は私が一番興奮してました。

二人とも幼稚園で、大喜びでこの事を話すと思います。

誰も信じないかもしれませんが…。

まさに

今シーズンで最後のかつらの木

まさに見頃です

katsura

サービス

サービス業ってつくづく難しいと思います。極めていけばきりがなく、そのサービスでお金をもらえるかどうかはこれもまた判断に苦労します。

これは、愚痴をこぼすブログではありませんし、私からの一方通行になるのでフェアではありませんので感情を抜きにしてあった出来事だけ書きます。

消灯45分前。ある男性がフロントに来られました。

「今日の消灯時間を延長してほしい」

「呼吸器使われていますか?」

最近、夜呼吸器をつけないと無呼吸症候群で眠れない方がいます。当園では、事前に言ってもらえたら、そのフロアのお客様の了解を得て夜中もコンセントだけ使えるように対応しています。ただ、他の客室にも了解を得なければなりませんし、サービスの均等化からしたら、出来る範囲に限らせてもらっています。

「iPadの充電が不十分だから充電したい」

「まだ、45分ありますしそれはお受けできません」

「なぜ呼吸器はよくてiPadはダメなんだ」

「呼吸器の場合は生命に関わりますので」

「iPadだってGPSがついてるじゃないか!」

そのあとはお互いの揚げ足取りに…

「お前は誰だ。ネットに名前まで全て書き込むぞ」

「どうぞ。フルネームでも構いません‼」

今冷静になって考えています。色んな角度から考えてはいます。

が答えがみつかりません。でも次に同じお願いをされてもサービスしないと思います。

« Older posts Newer posts »