小説「氷壁」の宿
氷壁の舞台、萌える岩稜を仰ぐ。
徳沢より望む、国内第一級の岩稜。
前穂高東壁は、井上靖の山岳小説「氷壁」の舞台です。
社会問題にまで発展した「ナイロンザイル事件」の全容、
山をひたむきに愛する若者や、美しい恋愛の織りなす
名作「氷壁」は、今なお人々に愛され続けています。
文中の徳沢小屋は、現実には徳澤園です。
そして、前穂東壁もまた、
岳人の憧れの岩稜として今に息づきます。
挑む岳人の姿を、今日も静かに待ち受けながら。
直筆原稿・井上 靖(1907〜1991)
山と、山を愛するアルピニストの心情を見事にとらえた、山岳小説の名作。「氷壁」の一場面を、後年に一枚だけ、徳澤園のために書いていただきました。